イトウ先生のTips note連載

イトウ先生のTips note【Photoshop 2022】風景ミキサー


こんにちは、イマジカデジタルスケープの伊藤和博です。
今回は、2021年最後のブログとなりましたが、Photoshop 2022から新機能で、「風景ミキサー」をご紹介します。

この機能は、ニューラルフィルター内での新機能となりますが、画像内に含まれる風景部分を、予め選択しておいた任意の「風景のように」自動で作り替える機能になります。あくまでも、画像の風景部分を他の画像の風景と「置き換える」のではなく、「風景のように作り替える」という機能になります。画像内に被写体がいる場合には、その被写体にもその効果を与える機能になります。

例えば、夏の画像を冬に変える、昼間の画像を日の出に変える、など、画像内の季節をや時刻を変える、といった編集を行うものです。

この機能はニューラルフィルター内での機能となりますので、Adobe Senseiの機能を活用しており、ユーザーの意見を元に日進月歩で機能強化していく機能になるかと思いますが、どのように使用するかをご紹介したいと思います。

●さっそくやってみよう!

まずは、任意の画像を用意しておきます。この画像には人物が含まれていますが、風景部分のみを選択しておく、などの処理は不要で、何の選択範囲も作らずにそのままにしておきます。なお、予め画像内に選択範囲を作成しておくと、選択範囲内のみに風景ミキサーの効果が適用されますが、この風景ミキサーは画像全体の調子を整えてくれるため、選択範囲外が浮いてしまわないよう、選択範囲は作らずにそのままにしておきます。

フィルターメニュー > ニューラルフィルターを選択すると、「風景ミキサー」が追加されているのが確認できます。なお、これまでのニューラルフィルターと同様に、初めて使用する場合はダウンロードしてから使用します。

風景ミキサーにはプリセットとカスタムの2つが用意されており、プリセットを選択すると「どのような風景画像のように変更したいのか?」を、予め用意された任意の風景画像から選択していきます。プリセットの中にある画像をクリックするだけで、自動的に処理が開始し、その風景へ変更した場合のプレビューを作ります。


プレビュー後には、つよさを変更したり、春夏秋冬の季節感を適用することも可能です。

雪山のサンプル画像を選択すると、被写体の衣服にも雪が降り積もっている状態の画像に仕上げます。

また、「被写体を保持」というチェックボックスがあり、ここにチェックを入れると、画像内の被写体を検出した場合、被写体を対象外にすることも可能です。

編集後は、どのようにアウトプットするかを選択し、OKをクリックします。

自分で用意した風景画像のように変更したい場合は、カスタムをクリックし、参照先の画像を選択します。この時、参照する画像は、編集したい画像と縦横比が違っていても問題ありません。


この「風景ミキサー」は、画像内の明るさやカラーなどを目的の画像に近い感じに仕上げてくれるため、「この画像をあの画像と同じような感じ(雰囲気)にしたい」というときに使用すると便利な機能になるかと思います。ただ、ニューラルフィルター内での機能になりますので、必ずしも目的の画像と同じ画像に仕上がる、というわけではありません。ニューラルフィルター内で編集結果のフィードバックを行いながら、日進月歩でクオリティが上がっていく機能になるかと思いますので、バージョンアップがまだの方はぜひバージョンアップして使ってみてください。

それでは、2021年も1年間、ブログをお読みいただきまして誠にありがとうございました。2022年こそはコロナの終息を願うばかりとなりますが、どうぞ皆さんもお体ご自愛いただき、よいクリスマス、よい年末年始をお過ごしください。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。


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イトウ先生のTips noteアーカイブ【2016年~】

○Illustrator CC 2015:シェイパーツール
○Illustrator CC 2015:ダイナミックシンボル
○Illustrator CC 2015:画像に書き出し・アセットの書き出し
○Illustrator CC 2017:サンプルテキストと異体字のコンテキスト表示
○Illustrator CC 2017:画像の切り抜き
○Illustrator CC 2018:バリアブルフォント
○Illustrator CC 2018:パペットワープ
○Illustrator CC 2018:変数パネルを使用したデータ結合・1
○Illustrator CC 2018:変数パネルを使用したデータ結合・2
○Illustrator CC 2018:テキストのデザインセット
○Illustrator CC 2018:新しくなったアートボード操作
○Illustrator CC 2019:フリーグラデーション
○Illustrator CC 2019:コンテンツに応じた切り抜き
○Illustrator CC 2019:グローバル編集
○Illustrator CC 2019:トリミング表示とプレゼンテーションモード
○Illustrator 2020:自動スペルチェック
○Illustrator 2020:カスタムツールバー
○Illustrator 2020:100倍のカンバスサイズ
○Illustrator 2020:カンバス上のオブジェクトのロック解除
○Illustrator 2020:グリフにスナップ・整列と、フォントの高さ設定
○Illustrator 2021:オブジェクトを再配色・カラーテーマピッカー
○Illustrator 2021:リピートアートワーク
○Illustrator 2021:角度ガイドにスナップの向上
○Illustrator 2021:日本語のグリフにスナップ
○Illustrator Beta版:回転ビューツール
○Illustrator 2021:書式なしでペースト
○Illustrator Beta版:3D・マテリアル
○Illustrator Beta版:コメントパネル
○Illustrator 2022:共通のテキストを選択
○Photoshop CC 2015:アートボード
○Photoshop CC 2015:かすみを除去する
○Photoshop CC 2015:クイック書き出し
○Photoshop CC 2015:遠近法ワープ
○Photoshop CC 2015:顔立ちを調整
○Photoshop CC 2015:切り抜きのコンテンツに応じた塗りつぶし
○Photoshop CC 2015:マッチフォント
○Photoshop CC 2017:OpentypeSVGフォント
○Photoshop CC 2018:対称ペイント
○Photoshop CC 2018:被写体を選択
○Photoshop CC 2018:球パノラマ編集
○Photoshop CC 2018:曲線ペンツール
○Photoshop CC 2018:範囲マスク
○Photoshop CC 2019:フレームレイヤー
○Photoshop 2020:オブジェクト選択ツール
○Photoshop 2020:新しくなったワープ
○Photoshop 2020:新しくなった属性パネル
○Photoshop 2020:コンテンツに応じた塗りつぶし(全レイヤー対象)
○Photoshop 2020:パノラマのエッジを塗りつぶす
○Photoshop 2020:シャドウ・ハイライト
○Photoshop 2020:コンテンツに応じた被写体を選択
○Photoshop 2020:CameraRaw12.3
○Photoshop 2020:フォントの自動アクティベーション
○Photoshop 2020:回転可能なパターンの追加
○Photoshop 2021:空を置き換え
○Photoshop 2021:ニューラルフィルター
○Photoshop 2021:コンテンツに応じたトレースツール
○Photoshop 2021:シェイプの強化されたプロパティ・三角形ツール
○Photoshop 2021:改善されたニューラルフィルター
○Photoshop 2021:分割ワープグリッド内の変形
○Photoshop 2021:他の空を取得
○Photoshop 2022:オブジェクトファインダー
○Photoshop 2022:AIデータをレイヤーとしてペースト
○Photoshop 2022:風景ミキサー
○AfterEffects CC 2015:顔のトラッキング
○AfterEffects CC 2015:タイムチューナー
○AfterEffects CC 2015:AIデータはレイヤーに分配で取り込む
○AfterEffects CC 2015:プレビューのコントロール
○AfterEffects CC 2015:スクリプト
○AfterEffects CC 2015:新しくなったMAXON CINEMA 4D Exporter
○AfterEffects CC 2015:マスクリファレンス
○AfterEffects CC 2015:スムーザー
○AfterEffects CC 2015:立体の旗を作る・1
○AfterEffects CC 2015:立体の旗を作る・2(CINEMA 4Dレンダラー)
○AfterEffects CC 2017:強化されたライブテキストテンプレート
○AfterEffects CC 2017:日付のトークン
○AfterEffects CC 2017:マーカーデュレーション
○AfterEffects CC 2017:他のレイヤーのエフェクトをプリコンポーズ無しで参照する
○AfterEffects CC 2017:拡張された平面フォルダ
○AfterEffects CC 2017:レイヤーのあるコンポジションに変換
○AfterEffects CC 2017:現在のフレームから静止画を作る
○AfterEffects CC 2017:最後のフレームでフリーズ
○AfterEffects CC 2017:サウンドの振幅を他のレイヤーで活用する、オーディオ振幅
○AfterEffects CC 2017:カンマ区切りの文字列をランダムに表示する
○AfterEffects CC 2017:CC Light Raysとトラッカー
○AfterEffects CC 2018:パスからヌルを作成
○AfterEffects CC 2018:モーショングラフィックステンプレート
○AfterEffects CC 2018:マスタープロパティ
○AfterEffects CC 2018:プロパティリンクのピックウィップ
○AfterEffects CC 2019:レスポンシブデザインー時間
○AfterEffects CC 2019:パペットベンドピン
○AfterEffects CC 2019:Mocha AE CC プラグイン
○AfterEffects CC 2019:Animate CC FLAファイルの読み込み
○AfterEffects CC 2019:コンテンツに応じた塗りつぶし
○AfterEffects CC 2019:トレイル(オニオンスキン)
○AfterEffects CC 2019:スネークケースとキャメルケース
○AfterEffects CC 2019:エクスプレッションを使った点灯・点滅
○AfterEffects 2020:エクスプレッション・text
○AfterEffects 2020:テーパー・波
○AfterEffects 2021:モーショングラフィックステンプレート内のメディアの置き換え
○AfterEffects 2021:リアルタイム3Dドラフトプレビュー
○AfterEffects Beta版:マルチフレームレンダリング
○Premiere Pro CC 2015:Lumetri
○Premiere Pro CC 2015:デュレーションの補間方法
○Premiere Pro CC 2015:Liveテキストテンプレート
○Premiere Pro CC 2015:インジェスト設定とプロキシ
○Premiere Pro CC 2015:オープンキャプション(字幕)
○Premiere Pro CC 2017:VRワークフロー・その1
○Premiere Pro CC 2017:VRワークフロー・その2
○Premiere Pro CC 2017:グラフィッククリップとエッセンシャルグラフィックスパネル
○Premiere Pro CC 2017:キーボードショートカット
○Premiere Pro CC 2018:レスポンシブデザイン
○Premiere Pro CC 2018:複数のプロジェクトを同時に開く
○Premiere Pro CC 2018:スマホで撮ったビデオ(VFRビデオ)のサポート
○Premiere Pro CC 2018:自動ダッキング
○Premiere Pro CC 2018:比較表示と自動カラーマッチング
○Premiere Pro CC 2018:自動ラウドネス
○Premiere Pro CC 2019:ベクトルモーションコントロール
○Premiere Pro CC 2019:新しくなったアピアランス
○Premiere Pro CC 2019:ガイド
○Premiere Pro CC 2019:マスクトラッキングの高速化
○Premiere Pro CC 2019:クロマノイズ除去
○Premiere Pro CC 2019:フリーフォーム表示
○Premiere Pro 2020:オートリフレーム
○Premiere Pro 2020:20000%のタイムリマップ
○Premiere Pro 2020:プロダクション
○Premiere Pro 2020:アンカーポイント操作
○Premiere Pro 2020:シーン編集の自動検出
○Premiere Pro Beta版:読み込み・書き出しワークフロー
○Premiere Pro 2021:音声テキスト変換
○Premiere Pro 2021:レガシータイトルのアップグレード
○Premiere Pro Beta版:シーケンスを簡易化