イトウ先生のTips note【Premiere Pro 2020】シーン編集の自動検出
こんにちは、イマジカデジタルスケープの伊藤和博です。
今回は、Premiere Pro 2020、2020年9月アップデートから新機能で「シーン編集の自動検出」をご紹介します。
この機能は、すでにレンダリング済みの動画から、カットとカットの切り替わる箇所を自動検出して、レーザーツールでクリップをカットした状態を作ったり、切り替わる箇所にマーカーを入れたり、サブクリップを作成する、という機能で、つながった一連のシーンをカットに再分解することで、カットとカットのつなぎ目に新たにトランジションを追加したり、カットごとにタイムラプスやスローなどのタイムリマップを適用したり、エフェクトを適用したり、と様々な編集が簡単に適用できるようになりました。
これまでは手動で行なっていた作業になりますが、カットの位置を自動検出することで、編集するポイントを素早く探知できるため、編集効率が非常に良くなる機能になりますので、その辺りの機能をご紹介したいと思います。
●さっそくやってみよう!
まずは、以下のような動画があったとします。この動画は元々3秒間のカット(空港、競技場、自由の女神)を3つつないでレンダリングしたものです(約9秒。音はなりません)。
すでにレンダリング済みの動画のため、タイムラインパネルのクリップは以下のように、1つのクリップになっています。
この1つのクリップを、空港から競技場、競技場から自由の女神、と、それぞれのカットに切り替わる箇所で、自動的にクリップをカットし、かつ、サブクリップの作成、マーカー挿入などが自動で行えるようになりました。
●シーン編集の自動検出
カットに分解する場合は、タイムラインクリップを選択し、クリップメニュー > シーン編集の検出、またはクリップの上で右クリックし、シーン編集の検出、を選択します。
すると、以下のようなウインドウが表示され、編集箇所の検出後、どのように処理するかを選択します。それぞれの選択肢は以下のようになります。
【検出された各カットポイントにカットを適用】を選択すると、フッテージが解析され、シーンに変更が検出されると自動的にレーザーツールでカットした状態になります。
【検出された各カットポイントからサブクリップのビンを作成】を選択すると、クリップを各カットごとに分解し、プロジェクトパネル内または編集中のビンの中に、サブクリップを作成します。
【検出された各カットポイントにクリップマーカーを作成】を選択すると、クリップを各カットごとに分解し、かつプロジェクトパネル内または編集中のビンの中に、サブクリップを作成して、クリップの先頭にマーカーも添付します。
カットの切り替わるタイミング毎にクリップとして自動的に分解できるようになった、あとはクリップ間にトランジションを適用するなり、各クリップごとにエフェクトをかけるなり、この後に行う編集作業が非常に容易になりました。
なお、オーディオを含んでいる場合、リンクされたオーディオにも自動的にカットを追加します。オーディオのカットが必要ない場合は、シーン編集の検出をする前に、ビデオからオーディオを分離しておくか、または、カットを適用した後にオーディオクリップを選択し、右クリックして「結合」を選択すると、オーディオクリップを1つに結合することが可能です。
自分で作成した動画であれば、そもそもPremiere Proのデータを持っていると思いますので元データから編集すればいいですが、他の人が作成した動画や、すでにレンダリング済みのビデオでPremiere Proの元データは無い、という場合などは、これまではレンダリング済みの動画から手動で分解していく必要がありましたが、この9月アップデートからこれらの作業が自動で行えるようになりました。特にデュレーションの長い動画の場合は非常に重宝する機能になるかと思いますので、バージョンアップがまだの方はぜひバージョンアップして使ってみてください。
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イトウ先生のTips noteアーカイブ【2016年~】
○Illustrator CC 2015:ダイナミックシンボル
○Illustrator CC 2015:画像に書き出し・アセットの書き出し
○Illustrator CC 2017:サンプルテキストと異体字のコンテキスト表示
○Illustrator CC 2017:画像の切り抜き
○Illustrator CC 2018:バリアブルフォント
○Illustrator CC 2018:パペットワープ
○Illustrator CC 2018:変数パネルを使用したデータ結合・1
○Illustrator CC 2018:変数パネルを使用したデータ結合・2
○Illustrator CC 2018:テキストのデザインセット
○Illustrator CC 2018:新しくなったアートボード操作
○Illustrator CC 2019:フリーグラデーション
○Illustrator CC 2019:コンテンツに応じた切り抜き
○Illustrator CC 2019:グローバル編集
○Illustrator CC 2019:トリミング表示とプレゼンテーションモード
○Illustrator 2020:自動スペルチェック
○Illustrator 2020:カスタムツールバー
○Illustrator 2020:100倍のカンバスサイズ
○Illustrator 2020:カンバス上のオブジェクトのロック解除
○Illustrator 2020:グリフにスナップ・整列と、フォントの高さ設定
○Photoshop CC 2015:かすみを除去する
○Photoshop CC 2015:クイック書き出し
○Photoshop CC 2015:遠近法ワープ
○Photoshop CC 2015:顔立ちを調整
○Photoshop CC 2015:切り抜きのコンテンツに応じた塗りつぶし
○Photoshop CC 2015:マッチフォント
○Photoshop CC 2017:OpentypeSVGフォント
○Photoshop CC 2018:対称ペイント
○Photoshop CC 2018:被写体を選択
○Photoshop CC 2018:球パノラマ編集
○Photoshop CC 2018:曲線ペンツール
○Photoshop CC 2018:範囲マスク
○Photoshop CC 2019:フレームレイヤー
○Photoshop 2020:オブジェクト選択ツール
○Photoshop 2020:新しくなったワープ
○Photoshop 2020:新しくなった属性パネル
○Photoshop 2020:コンテンツに応じた塗りつぶし(全レイヤー対象)
○Photoshop 2020:パノラマのエッジを塗りつぶす
○Photoshop 2020:シャドウ・ハイライト
○Photoshop 2020:コンテンツに応じた被写体を選択
○Photoshop 2020:CameraRaw12.3
○Photoshop 2020:フォントの自動アクティベーション
○Photoshop 2020:回転可能なパターンの追加
○InDesign CC 2015:字形を簡単に選択
○InDesign CC 2015:スタイルオーバーライドハイライター
○InDesign CC 2017:脚注の段抜き
○InDesign CC 2018:段落の囲み罫
○InDesign CC 2018:段落囲み罫の結合
○InDesign CC 2018:目次の強制改行を削除
○InDesign CC 2019:内容を自動認識に応じて合わせる
○InDesign CC 2019:同一設定段落の間隔
○InDesign CC 2019:表に脚注を追加する
○InDesign CC 2019:レイアウトを調整(フォントサイズを調整)
○AfterEffects CC 2015:タイムチューナー
○AfterEffects CC 2015:AIデータはレイヤーに分配で取り込む
○AfterEffects CC 2015:プレビューのコントロール
○AfterEffects CC 2015:スクリプト
○AfterEffects CC 2015:新しくなったMAXON CINEMA 4D Exporter
○AfterEffects CC 2015:マスクリファレンス
○AfterEffects CC 2015:スムーザー
○AfterEffects CC 2015:立体の旗を作る・1
○AfterEffects CC 2015:立体の旗を作る・2(CINEMA 4Dレンダラー)
○AfterEffects CC 2017:強化されたライブテキストテンプレート
○AfterEffects CC 2017:日付のトークン
○AfterEffects CC 2017:マーカーデュレーション
○AfterEffects CC 2017:他のレイヤーのエフェクトをプリコンポーズ無しで参照する
○AfterEffects CC 2017:拡張された平面フォルダ
○AfterEffects CC 2017:レイヤーのあるコンポジションに変換
○AfterEffects CC 2017:現在のフレームから静止画を作る
○AfterEffects CC 2017:最後のフレームでフリーズ
○AfterEffects CC 2017:サウンドの振幅を他のレイヤーで活用する、オーディオ振幅
○AfterEffects CC 2017:カンマ区切りの文字列をランダムに表示する
○AfterEffects CC 2017:CC Light Raysとトラッカー
○AfterEffects CC 2018:パスからヌルを作成
○AfterEffects CC 2018:モーショングラフィックステンプレート
○AfterEffects CC 2018:マスタープロパティ
○AfterEffects CC 2018:プロパティリンクのピックウィップ
○AfterEffects CC 2019:レスポンシブデザインー時間
○AfterEffects CC 2019:パペットベンドピン
○AfterEffects CC 2019:Mocha AE CC プラグイン
○AfterEffects CC 2019:Animate CC FLAファイルの読み込み
○AfterEffects CC 2019:コンテンツに応じた塗りつぶし
○AfterEffects CC 2019:トレイル(オニオンスキン)
○AfterEffects CC 2019:スネークケースとキャメルケース
○AfterEffects CC 2019:エクスプレッションを使った点灯・点滅
○AfterEffects 2020:エクスプレッション・text
○AfterEffects 2020:テーパー・波
○Premiere Pro CC 2015:デュレーションの補間方法
○Premiere Pro CC 2015:Liveテキストテンプレート
○Premiere Pro CC 2015:インジェスト設定とプロキシ
○Premiere Pro CC 2015:オープンキャプション(字幕)
○Premiere Pro CC 2017:VRワークフロー・その1
○Premiere Pro CC 2017:VRワークフロー・その2
○Premiere Pro CC 2017:グラフィッククリップとエッセンシャルグラフィックスパネル
○Premiere Pro CC 2017:キーボードショートカット
○Premiere Pro CC 2018:レスポンシブデザイン
○Premiere Pro CC 2018:複数のプロジェクトを同時に開く
○Premiere Pro CC 2018:スマホで撮ったビデオ(VFRビデオ)のサポート
○Premiere Pro CC 2018:自動ダッキング
○Premiere Pro CC 2018:比較表示と自動カラーマッチング
○Premiere Pro CC 2018:自動ラウドネス
○Premiere Pro CC 2019:ベクトルモーションコントロール
○Premiere Pro CC 2019:新しくなったアピアランス
○Premiere Pro CC 2019:ガイド
○Premiere Pro CC 2019:マスクトラッキングの高速化
○Premiere Pro CC 2019:クロマノイズ除去
○Premiere Pro CC 2019:フリーフォーム表示
○Premiere Pro 2020:オートリフレーム
○Premiere Pro 2020:20000%のタイムリマップ
○Premiere Pro 2020:プロダクション
○Premiere Pro 2020:アンカーポイント操作
○Premiere Pro 2020:シーン編集の自動検出