イトウ先生のTips note【Animate CC 2015】Animate CC
こんにちは、イマジカデジタルスケープの伊藤和博です。
今週は、つい先頃Flash Professionalに代わり新しく生まれ変わったAnimate CC 2015をご紹介します。
2015年12月1日、2016年初頭にFlashの名称をAnimate CCに変更する、という記事がローンチされてから約2ヵ月、ついにAnimate CCがダウンロード・使用できるようになりました。
Flashという名前は知っていても、Animateという名前はまだなじみが無いのも当然かもしれません。Animate、という名前から連想できるのはEdge Animateかもしれません。ちなみにご存知かもしれませんが、Edge Animateは昨年末時点で「活発な」開発は終了、という記事もでておりますので、Edge Animateに関しましては、以下の記事をご確認いただければと思います。
Edge Tools&Servicesに関するアップデート
なお、Edge Animateが使用できなくなった、などそういうことではないようですのでその辺りはご安心いただければ、と思います。
ところで、なんでFlashがAnimateに名称変更?と疑問に思うかと思いますが、一言でいうと「Webや新たなプラットフォームに最適なアニメーション制作ツールであることをより明確に示すため」とのことのようです。詳しくは以下のリンクからご確認いただければ、と思います。
Adobe Flash ProfessionalをAdobe Animate CCに名称変更
それでは、このAnimateですが、基本的にはFlashの名前が変わっただけで、起動後のインターフェイスや操作感などは、そのまんまFlashですので、名前が異なるだけで別物ではない、とお考えいただいて大丈夫かと思いますが、新しい機能がいくつか搭載されておりますので、そのあたりをご紹介してみたいと思います。
その前に、このFlashの起動画面はこのバージョンで見納めになるかと思いますが、現行バージョンの途中でアプリケーションの名称変更になるのは珍しいことですので、最後に1枚、備忘録的にスクリーンショットを掲載しておきます。
●Animate CC
まずは、起動画面をご確認ください。そのまんまFlashですので、特に違和感はありません。
新規にステージを作成し、シェイプやシンボルでトゥイーンアニメを作成し、保存してパブリッシュ、という流れも同じですので、これまでFlashで行っていたオペレーションはそのまま移行できる、と思っていただいていいかと思います。
ただ、いろいろと便利なツールを搭載しておりますので、その辺りをご紹介していきたいと思います。
●回転ツール
このツールは、カンバスを回転させるツールで、Photoshopの回転ビューツールと同じように機能するものです。ステージを回転しておき、ドローイングした後でステージを元の状態に戻すと、ペンタブなどでのドローイングの癖を吸収することができる、というものです。回転ツールでステージの上でドラッグして回転させた後、ブラシ等で任意にドローイングし、回転ツールをダブルクリックすると、ステージが元の状態に戻ります。
●ペイントブラシツール(ベクターアートブラシ)
従来のブラシツールはそのままの機能として存在し、ブラシツールとは別にペイントブラシツールというツールが新たに搭載されています。プロパティパネルの水入れのアイコンまたはウインドウメニュー>ブラシライブラリ、を選択すると、Illustratorにあるブラシライブラリとほぼ同等のブラシストロークが選択できるパネルが表示され、ペイントブラシツールでドローイングした後、このパネルからストロークを選択すると、様々なストロークで線を描ける、というものです。
ストロークの変更は、ドローイングした線を選択した後、ブラシライブラリにあるストロークをダブルクリックすることで変更することが可能です。
●タグ付けされた色見本
こちらもIllustratorのグローバルスウォッチや、InDesignのスウォッチパネルと同等の機能となりますが、色見本に登録したカラーにタグ付けを行い、オブジェクトに適用したカラーを色見本の方で管理する、というものです。
使い方としては、カラーパネルからオブジェクトに何らかのカラーを設定し、そのカラーをスウォッチに登録した後、登録したカラーを選択した状態で、タグ付けされた色見本のボタンをクリックし、カラーにタグ付けを行います。その後「オブジェクトを選択してない状態で」、タグ付けしたカラーを編集をクリックし、任意のカラーに変更すると、そのカラーを設定したオブジェクトのカラーも「オブジェクトを選択していなくても」自動的に更新される、というものです。
●ファイル名やパブリッシュについて
Animateでファイルを保存すると、拡張子は.flaのままになっています。またActionScript3.0ベースでドキュメントを作成すると、SWFで書き出せるのも従来通りです。もともとSWFという言葉もShockWaveFlashの略ですので、従来の流れはきちんと継承されています。HTML5canvasドキュメントからのパブリッシュも従来通りJavaScriptで、となります。
そもそもFlashも最初はFutureSplashAnimaterという名前でしたので、このアプリケーションはこれで2度目の大きな改名、ということになりますが、今後はこれらの流れを継承し、さらにパワーアップしたアニメーション制作ツールの代表として市場に浸透していくことになるかと思います。動きを司るアプリケーションでもAfterEffectsとは違い、SWF 、JavaScript、WebGLなどのアニメーションコンテンツとしてアウトプットできる唯一のアプリケーションとなります。なお、Animateのトレーニングも現在開発中となりますので、ぜひこれからも目的にあわせて使ってみてください。
この記事を読んだ方にオススメの講座はこちら!
▼Flash Professional CCの使い方・基本トレーニング
イトウ先生のTips noteアーカイブ【2016年~】
イトウ先生のTips note アーカイブ【2010年~】(別サイトに飛びます)
○データを軽く作る方法について
○シンボルの親子関係について・その1
○編集モード
○シンボルの親子関係について・その2
○カラーパネルの「使えるショートカット」
○カラー一括変換のグローバルスウォッチとは
○配置した画像のすばやい編集方法
○CS5新機能01:すべてのアートボードにペースト
○CS5新機能02:内側描画と背面描画
○CS5新機能03:Web・インタラクション用のデザイン
○CS5新機能04:遠近描画
○CS5新機能05:線パネルと線幅ツール
○AIのテキストのアピアランス
○SVGインタラクティビティ
○CS6の新機能:線へのグラデーションと不透明マスク・矩形以外のパターン図柄登録
○Illustrator CS6のCreative Cloudメンバー限定機能
○Illustrator CCの新機能
○Illustrator CCの新機能:CSSプロパティ
○IllustratorCC_R1での便利な新機能
○AI、PS、IDなどで使える音声入力
○SVGのレスポンシブ機能
○Illustrator CC 2014:連結ツール
○Illustrator CC 2014:曲線ツール
○Illustrator CC 2014:モザイクスケッチと画像トレースの違い
○Illustrator CC 2015:シェイパーツール
○ななめの画像をまっすぐにする方法
○自然な合成テクニック・角版
○自然な合成テクニック・切り抜き画像
○画像合成後の便利なショートカット
○調整レイヤー
○レイヤーパネルの不透明度と塗りについて
○不透明度のショートカット
○CS5新機能01:「コンテンツに応じる」機能
○CS5新機能02:絵筆ブラシと混合ブラシ
○CS5新機能03:人の記憶に近い画像・HDRについて
○CS5新機能04:パペットワープ
○CS5新機能05:3Dオブジェクトとアニメーション
○美しいモノクロ画像の作り方
○境界部分をきれいにカラー変更する方法
○Photoshop CS6 特集・その1(全3回)
○Photoshop CS6 特集・その2(全3回)
○Photoshop CS6 特集・その3(全3回)
○2つの画像の違いを調べる、差の絶対値
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その1
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その2
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その3
○CSSの読み込み(スウォッチカラー)と、 CSS書き出し(CSSをコピー)について
○条件付きアクション
○Photoshop CCの新機能
○Photoshop CCの新機能:Generator(ジェネレーター)
○PhotoshopをJavaScriptで操作するAdobe Extendscript Toolkit CC
○新しいスクリプトパターンと、リンクを配置について
○変数
○Photoshop CC 2014:「配置」と「パッケージ化」
○Photoshop CC 2014:焦点選択と測定ガイド
○Photoshop CC 2014:3Dプリント
○Photoshop CC 2014:CameraRaw 8.7
○Photoshop CC 2014:シェイプから新規ガイドを作成と、新規ガイドレイアウトを作成
○Photoshop CC 2014:PhotoshopとAfterEffectsで使える、カラールックアップテーブルの書き出し
○Photoshop CC 2015:アートボード
○Photoshop CC 2015:かすみを除去する
○CS5新機能01:IKボーンスプリングでバネアニメ
○CS5新機能02:コードスニペットパネルで簡単ActionScript3.0
○CS5新機能03:パターン描画ツール
○CS5.5新機能01
○CS6の新機能01:Toolkit for Create JS・その1
○CS6の新機能01:Toolkit for Create JS・その2
○Flash CC:Toolkit for CreateJSに代わる、新しいHTML5書き出し
○Flash CC:HTML5 Canvasでサポートされない機能
○Flash CC 2014:線幅ツールとSVG書き出し
○Flash CC 2014:アニメーションガイド
○Flash CC 2014:オーディオを分割
○Flash CC 2015:復活したボーンツール
○CS5新機能02:アニメーションパネルとタイミングパネルを使った、IDのモーションプリセット
○CS5新機能03:キャプションの自動作成機能
○CS5新機能04:オブジェクトの間隔と配置
○CS5新機能05:画像一括貼り替え
○CS5.5新機能01:EPUB書き出し
○CS5.5新機能02:アンカー付きオブジェクト
○データ結合(メールマージ)
○CS6の新機能1:レイアウト・リキッドレイアウトと、ePub書き出し
○CS6の新機能2:コンテンツ収集ツール・コンテンツ配置ツール・リンクとして配置
○CS6の新機能3:「HTMLを挿入…」の機能からGoogleMapの読み込みについて
○InDesign CCの新機能:QRコードを生成
○InDesign CC :タグを割り当て
○InDesign CC :効率化されたハイパーリンク
○InDesign CC :スクリプト
○InDesign CC 2014 :カラーハーモニーを抽出する、カラーテーマツール
○InDesign CC 2014 :元のレイヤーに戻してグループ解除
○InDesign CC 2015 :段落の背景色
○InDesign CC 2015 :字形を簡単に選択
○CS5新機能02:HTML5 Pack
○CS5新機能03:スマートフォン検証・CSS3のメディアクエリー
○CS5新機能04:ブラウザ検証便利ツール・Adobe BrowserLabについて
○CS6の新機能1:可変グリッドレイアウト
○CS6の新機能2:jQuery Mobile 1.0 と jQuery Mobile スウォッチ
○CS6の新機能3:CSSトランジション
○CS6の新機能4:HTML5ビデオ
○CS6の新機能5:Webfontsの使い方
○Dreamweaver CCの新機能:jQuery UI
○Dreamweaver CCとCS6での、CSSの作り方の違い
○Dreamweaver CC:新しいビヘイビア
○Dreamweaver CC 2014:新しいライブビューとエレメントクイックビュー
○Dreamweaver CC 2015:Emmet
○Dreamweaver CC 2015:ビジュアルメディアクエリー
○Dreamweaver CC 2015:DOMパネル
○Dreamweaver CC 2015:新しくなったスニペット
○Dreamweaver CC 2015:JavaScriptを外部化
○CS5新機能02:新しい便利なショートカット
○CS5 パペットアニメーションと、時間反転キーフレーム
○CS5 ビデオや画像の型抜きについて「トラックマットとステンシルアルファ」
○CS5 動画の動きを捕らえて、他のレイヤーに適用する「モーショントラック」
○CS5.5 ワープスタビライザー
○CS5.5 ブラー・互換・タイムコード
○CS5.5 「シャドウを落とす・受ける」機能
○CS5.5 エクスプレッション・その1
○CS5.5 エクスプレッション・その2
○CS5.5 エクスプレッション・その3
○CS6の新機能1:ベクトルレイヤーからシェイプを生成
○CS6の新機能2:3Dカメラトラック
○AfterEffects CCの新機能:ワープスタビライザーVFX
○AfterEffects CC・レンダリングの変更点
○AfterEffects CCの新機能:マスクをトラック
○AfterEffects CCの新機能:ピクセルモーションブラー
○AfterEffects CCエッジを調整ツール
○AfterEffects CC モーションスケッチ
○AfterEffects CC 2014:HTML5パネルSDK(その1)
○AfterEffects CC 2014:HTML5パネルSDK(その2)
○AfterEffects CC 2014:4KビデオのYouTubeへのアップロード
○AfterEffects CC 2014:相対的なプロパティリンクと一緒にコピー
○AfterEffects CC 2014:モーフィング
○AfterEffects CC 2014:画像やビデオ等からカラーを抽出し、他のレイヤーに適用するsampleImageメソッド
○AfterEffects CC 2014:監視フォルダーの使い方
○AfterEffects CC 2014:カラープロファイルの使い方
○AfterEffects CC 2015:顔のトラッキング
○AfterEffects CC 2015:タイムチューナー