イトウ先生のTips note【Illustrator CC 2015】画像に書き出し・アセットの書き出し
こんにちは、イマジカデジタルスケープの伊藤和博です。
今週は、Illustrator CC 2015の6月アップデート版から「画面に書き出し」と「アセットの書き出し」をご紹介します。
この機能は、アートボード単位、またはドキュメント上に作成した個々のオブジェクト単位で画像やSVGなどに書き出す、という機能です。
iOSやAndoroidなどのデバイスに応じた解像度に対応できるよう、これらのプリセットを搭載しており、書き出し時の画像解像度を個々に設定して、まとめて書き出す、ということが可能になっています。
Webサイトのプロトタイプを作成したり、スマートフォンのアイコンデザインに活用したり、バナーなどとして書き出したものをそのまま使用したり、と、いろいろと活用できる機能です。
●さっそくやってみよう!
まずは、以下のようなアートボード2つのデータがあったとします。
ウインドウメニュー>アセットの書き出し、を選択すると、アセットの書き出しパネルが表示されます。このパネルの中に、個別の画像として書き出したいオブジェクトを、ただドラッグします。
登録時に複数のオブジェクトを選択していた場合は、その複数のオブジェクトで1つのアセットとして登録されます。また、削除する場合は、パネル内のゴミ箱をクリックで削除されますが、ドキュメント上にあるオブジェクトそのものを削除すると、アセットの書き出しパネルに登録されたアセットも自動的に消去されます。
書き出し設定にiOSとAndroidのボタンが用意されており、このボタンでそれぞれのデバイスに応じた書き出し設定を呼び出すことが可能です。
なお、拡大縮小にある「1×」とは、72dpiでの書き出しのことをいい、「2×」にすると144dpiで書き出す、という意味で、縦横のピクセル数が2倍になる、という意味ではなく解像度が2倍になる、という意味です。
サフィックスとは自分で設定できる命名規則のことで、例えばいつ保存したのかがわかるように、ファイル名に【ABC-20160810.png】のように、日付をいれるのもサフィックスの一つになります。
例えば、iOSのボタンを押すと設定されるプリセットは、72dpi、144dpi、216dpiの画像解像度の画像に、144dpiの画像には「@2x」、216dpiの画像には「@3x」の文字列をファイル名に添付し、pngの形式で書き出す、という意味になります。
続けてこの後、パネルの下にある「書き出し」をクリックすると、書き出し先を設定して画像として書き出す、ということが可能になります。
●画面に書き出し
この「アセットの書き出し」はそもそも、「画面に書き出し」という機能の一部の機能になっており、ファイルメニュー > 書き出し > 画面に書き出し、を選択すると、アートボードを書き出すのか、アセットを書き出すのか、を選択して書き出せるようになっています。この「画面に書き出し」の「アセットタブ」内に、オブジェクトを登録する際に使用するのがアセットの書き出しパネル、ということになります。
個々のオブジェクトが個別の画像に書き出せる、というのは、Photoshopの画像アセットとほぼ同じ機能として考えていいかと思います。Photoshopの場合はあくまでもレイヤー単位での書き出し、Illustratorは登録したオブジェクト単位での書き出しということになります。
Illustratorの個々のオブジェクトを個別の画像にするには、Photoshopにコピペしてスマートオブジェクトにする、という方法で個々のオブジェクトは画像にできましたが、この機能を使えばダイレクトに画像に書き出せるため、まとまった点数のオブジェクトを一度に画像にする場合などには非常に便利かと思いますので、ぜひ使ってみてください。
この記事を読んだ方にオススメの講座はこちら!
▼Illustrator CC2015の使い方・基本トレーニング
イトウ先生のTips noteアーカイブ【2016年~】
イトウ先生のTips note アーカイブ【2010年~】(別サイトに飛びます)
○データを軽く作る方法について
○シンボルの親子関係について・その1
○編集モード
○シンボルの親子関係について・その2
○カラーパネルの「使えるショートカット」
○カラー一括変換のグローバルスウォッチとは
○配置した画像のすばやい編集方法
○CS5新機能01:すべてのアートボードにペースト
○CS5新機能02:内側描画と背面描画
○CS5新機能03:Web・インタラクション用のデザイン
○CS5新機能04:遠近描画
○CS5新機能05:線パネルと線幅ツール
○AIのテキストのアピアランス
○SVGインタラクティビティ
○CS6の新機能:線へのグラデーションと不透明マスク・矩形以外のパターン図柄登録
○Illustrator CS6のCreative Cloudメンバー限定機能
○Illustrator CCの新機能
○Illustrator CCの新機能:CSSプロパティ
○IllustratorCC_R1での便利な新機能
○AI、PS、IDなどで使える音声入力
○SVGのレスポンシブ機能
○Illustrator CC 2014:連結ツール
○Illustrator CC 2014:曲線ツール
○Illustrator CC 2014:モザイクスケッチと画像トレースの違い
○Illustrator CC 2015:シェイパーツール
○ななめの画像をまっすぐにする方法
○自然な合成テクニック・角版
○自然な合成テクニック・切り抜き画像
○画像合成後の便利なショートカット
○調整レイヤー
○レイヤーパネルの不透明度と塗りについて
○不透明度のショートカット
○CS5新機能01:「コンテンツに応じる」機能
○CS5新機能02:絵筆ブラシと混合ブラシ
○CS5新機能03:人の記憶に近い画像・HDRについて
○CS5新機能04:パペットワープ
○CS5新機能05:3Dオブジェクトとアニメーション
○美しいモノクロ画像の作り方
○境界部分をきれいにカラー変更する方法
○Photoshop CS6 特集・その1(全3回)
○Photoshop CS6 特集・その2(全3回)
○Photoshop CS6 特集・その3(全3回)
○2つの画像の違いを調べる、差の絶対値
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その1
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その2
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その3
○CSSの読み込み(スウォッチカラー)と、 CSS書き出し(CSSをコピー)について
○条件付きアクション
○Photoshop CCの新機能
○Photoshop CCの新機能:Generator(ジェネレーター)
○PhotoshopをJavaScriptで操作するAdobe Extendscript Toolkit CC
○新しいスクリプトパターンと、リンクを配置について
○変数
○Photoshop CC 2014:「配置」と「パッケージ化」
○Photoshop CC 2014:焦点選択と測定ガイド
○Photoshop CC 2014:3Dプリント
○Photoshop CC 2014:CameraRaw 8.7
○Photoshop CC 2014:シェイプから新規ガイドを作成と、新規ガイドレイアウトを作成
○Photoshop CC 2014:PhotoshopとAfterEffectsで使える、カラールックアップテーブルの書き出し
○Photoshop CC 2015:アートボード
○Photoshop CC 2015:かすみを除去する
○CS5新機能01:IKボーンスプリングでバネアニメ
○CS5新機能02:コードスニペットパネルで簡単ActionScript3.0
○CS5新機能03:パターン描画ツール
○CS5.5新機能01
○CS6の新機能01:Toolkit for Create JS・その1
○CS6の新機能01:Toolkit for Create JS・その2
○Flash CC:Toolkit for CreateJSに代わる、新しいHTML5書き出し
○Flash CC:HTML5 Canvasでサポートされない機能
○Flash CC 2014:線幅ツールとSVG書き出し
○Flash CC 2014:アニメーションガイド
○Flash CC 2014:オーディオを分割
○Flash CC 2015:復活したボーンツール
○CS5新機能02:アニメーションパネルとタイミングパネルを使った、IDのモーションプリセット
○CS5新機能03:キャプションの自動作成機能
○CS5新機能04:オブジェクトの間隔と配置
○CS5新機能05:画像一括貼り替え
○CS5.5新機能01:EPUB書き出し
○CS5.5新機能02:アンカー付きオブジェクト
○データ結合(メールマージ)
○CS6の新機能1:レイアウト・リキッドレイアウトと、ePub書き出し
○CS6の新機能2:コンテンツ収集ツール・コンテンツ配置ツール・リンクとして配置
○CS6の新機能3:「HTMLを挿入…」の機能からGoogleMapの読み込みについて
○InDesign CCの新機能:QRコードを生成
○InDesign CC :タグを割り当て
○InDesign CC :効率化されたハイパーリンク
○InDesign CC :スクリプト
○InDesign CC 2014 :カラーハーモニーを抽出する、カラーテーマツール
○InDesign CC 2014 :元のレイヤーに戻してグループ解除
○InDesign CC 2015 :段落の背景色
○InDesign CC 2015 :字形を簡単に選択
○CS5新機能02:HTML5 Pack
○CS5新機能03:スマートフォン検証・CSS3のメディアクエリー
○CS5新機能04:ブラウザ検証便利ツール・Adobe BrowserLabについて
○CS6の新機能1:可変グリッドレイアウト
○CS6の新機能2:jQuery Mobile 1.0 と jQuery Mobile スウォッチ
○CS6の新機能3:CSSトランジション
○CS6の新機能4:HTML5ビデオ
○CS6の新機能5:Webfontsの使い方
○Dreamweaver CCの新機能:jQuery UI
○Dreamweaver CCとCS6での、CSSの作り方の違い
○Dreamweaver CC:新しいビヘイビア
○Dreamweaver CC 2014:新しいライブビューとエレメントクイックビュー
○Dreamweaver CC 2015:Emmet
○Dreamweaver CC 2015:ビジュアルメディアクエリー
○Dreamweaver CC 2015:DOMパネル
○Dreamweaver CC 2015:新しくなったスニペット
○Dreamweaver CC 2015:JavaScriptを外部化
○CS5新機能02:新しい便利なショートカット
○CS5 パペットアニメーションと、時間反転キーフレーム
○CS5 ビデオや画像の型抜きについて「トラックマットとステンシルアルファ」
○CS5 動画の動きを捕らえて、他のレイヤーに適用する「モーショントラック」
○CS5.5 ワープスタビライザー
○CS5.5 ブラー・互換・タイムコード
○CS5.5 「シャドウを落とす・受ける」機能
○CS5.5 エクスプレッション・その1
○CS5.5 エクスプレッション・その2
○CS5.5 エクスプレッション・その3
○CS6の新機能1:ベクトルレイヤーからシェイプを生成
○CS6の新機能2:3Dカメラトラック
○AfterEffects CCの新機能:ワープスタビライザーVFX
○AfterEffects CC・レンダリングの変更点
○AfterEffects CCの新機能:マスクをトラック
○AfterEffects CCの新機能:ピクセルモーションブラー
○AfterEffects CCエッジを調整ツール
○AfterEffects CC モーションスケッチ
○AfterEffects CC 2014:HTML5パネルSDK(その1)
○AfterEffects CC 2014:HTML5パネルSDK(その2)
○AfterEffects CC 2014:4KビデオのYouTubeへのアップロード
○AfterEffects CC 2014:相対的なプロパティリンクと一緒にコピー
○AfterEffects CC 2014:モーフィング
○AfterEffects CC 2014:画像やビデオ等からカラーを抽出し、他のレイヤーに適用するsampleImageメソッド
○AfterEffects CC 2014:監視フォルダーの使い方
○AfterEffects CC 2014:カラープロファイルの使い方
○AfterEffects CC 2015:顔のトラッキング
○AfterEffects CC 2015:タイムチューナー