しくみ事典の不思議な表紙のしくみ【後編】

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カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ事典」は、毎年2月に発売をしているDTP・印刷に関しての情報を網羅した書籍です。これまでも目を引く表紙をデザインすべく、さまざまなチャレンジを行ってきました。

前編 Adobe Creative Cloudのサービスを活用する

中編 DTP・印刷らしさを演出すること

後編の記事では、この加工はどうやって作ったのだろう? と感じてもらうことの検討過程をレポートします。

 

この加工はどうやって作ったのだろう?と感じてもらうこと

書籍や雑誌という商品にとって、掲載されている情報が重要なのは言うまでもないことです。しかしながら、店頭において手にとっていただくことが起きて初めて、その内容を確認してもらえる機会を得られるということを、忘れてはいけません。

印刷における加工としては、商品を保護するためのPP貼りやニス引きが一般的です。一方で、書籍や雑誌、商品カタログなどの印刷物では、通常の印刷物とは異なる表現を行うことで、表したいイメージを増幅し、読者に訴えかけることが可能です。

加工については、印刷会社との打ち合わせを重ね、効果的な利用方法を検討しました。

今回、印刷を依頼した大丸グラフィックスでは、印刷加工についてのメニューを複数持っており、その中から「ハイブリコート」を選択しました。この加工のメリットは、デザイン側の任意で「グロス感」「マット感」を塗り分けることが可能な点です。

大丸グラフィックスの説明には、「従来の紙面保護の役割」「ビジュアルのイメージを増幅させる」これらを両立する表現力を持つとあります。この利点を活かすための塗り分けを検討していきました。

 

 

加工の塗り分けによる効果の指定

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枠を意識して、文字と切り分けた案
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インクの模様を意識した案

 

ハイブリコートのデータは、2値の白黒データによって作られています。白黒のそれぞれが、グロス風、マット風に塗られることとなります。塗り方のパターンを変えて色校正を取りました。

決め手となったのは、文字部分が濡れているように感じられることで手に取ってみたくなる効果をもたせられたことが一つ。加えて、ハイブリコートは細かな表現が可能であることを活かせる、インクの飛び散りも含められることがあります。

結果としては、下のパターンをベースに細かな修正を行い、最終版となりました。

 

ぜひ実物でお確かめ下さい

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より詳細なメイキング情報は、「カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ事典2016」に掲載されています。既に全国で販売を開始しました。ぜひ書店の店頭で手にとって見ていただければと思います。

 

この記事は後編です。前編、中編も合わせてお読みください。

前編 Adobe Creative Cloudのサービスを活用する

中編 DTP・印刷らしさを演出すること

 

『カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ事典 2016』

2016年版では巻頭特集を大幅ボリュームアップ&厳選機種ガイドを掲載!
DTPや印刷物に携わる、すべての人に役立つ図解事典です。

カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ事典 2016

定価 4,104円(税込)
判型 A4変型/オールカラー
総ページ数 336
発売日 2016年2月23日
ISBN 978-4-86246-327-2
編集 ボーンデジタル 出版事業部

巻頭に、業界のトピック110を大特集。
Adobe Creative Cloudの最新機能から、サービスを利用した表紙制作レポート、
デジタル印刷機の動向、クリエイティブのトピックを、110の項目にまとめました。

巻末に、機材選定に役立つ「現場に向けて選んだ厳選機種ガイド64」を掲載。
枚葉インクジェット&液体トナー機、デジタル印刷機、大判インクジェットの比較検討に役立ちます。

本編となるしくみ事典は見開き2ページで構成され、ある分野・機器のしくみや特徴を、図版を用いて解説しています。 パソコンやソフトウェアなどから、デザインの手順、出力や製版などのテクノロジーまで、
DTP&印刷に関する多くの事柄を網羅しています。 活字や写植などのアナログ的な知識も掲載し、歴史的な経緯も併せて理解できます。 自分の周辺にある作業のしくみや用語を知ることで、印刷工程のイメージをつかみ、
トラブルの防止、業務の効率化のヒントとなります。

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