イベント速報『見せ方の進化 仮想現実の世界まで』2016/3/19〜6/5

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人類の発展に大きく貢献してきた「印刷」をテーマに、その役割や意義を伝えることを目的とした印刷博物館。現在、ライブラリー隣のP&Pギャラリーにて『見せ方の進化 仮想現実の世界まで』が行われている。

2016年はプレイステーション4用のVRハードウェアの発売も決まり、一般へとVRコンテンツが広まるターニングポイントになるといわれている。その最先端の状況を確認できるとあり、この展示会に注目した。

最新技術のデモンストレーション

会場に訪れると、まずは仮想現実の技術が進化してきた歴史が簡潔に示されている。古くは1963年、バイクに乗って走り回る体験をできる装置が開発されたそうで、人類が半世紀にわたって追求してきたことがわかる。カナダ、アメリカ、日本も含め、世界中で開発が進められていたことからも、関心の高まりが確かめられる。

歩みを進めていくと、デモンストレーションとして実写のようなクオリティで再現された自動車のグラフィックに目を奪われる。外装はもちろん、走る姿も購入前にシミュレートできるシステムとして、既に実用化されているようだ。トッパンバーチャルシミュレーションサービス(凸版印刷株式会社)

 

より手頃な事例として、スマートフォンをモニタにしたVRゴーグルや、VR専用機であるOculus Riftを使ったコンテンツを体験できる。ダンボールで作られたスコープ、こんな簡易的なもので? と疑いながら覗いてみたが、視界の周りが暗くなることも手伝い、想像以上にリアルな没入感が味わえることに驚いた。

 

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ホエールウォッチングや、秋田の「なまはげ」を体験できるコンテンツが用意されている

 自然に入り込めるコンテンツ体験

体験参加型のコンテンツとして、イラストをその場でスキャニング、スクリーンの水槽に泳がせられる展示があった。ここまでシンプルなシステムとして完成されるいると、その裏にある技術に思考が行ってしまうことがない。身構えること無く、誰でもすぐに楽しめるものだと感じた。紙アプリ(株式会社リコー)

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泳がせたい絵を描いて、その場でスキャニングを行うシステム

 

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スクリーンの水槽に、描いた絵が泳ぎだすしかけ。動きもついて、楽しい演出となる

 

ヴァーチャルリアリティの資料も充実

本展示のスペースの隣には、印刷やデザイン関係の資料を揃えたライブラリーが設置されている。本展示に関する資料も揃えられており、自由に閲覧可能だ。

人が人に伝える手段は、技術の進化とともに移り変わってきた。その歴史は印刷博物館の総合展示ゾーンで学ぶことができる。この延長線上にヴァーチャルリアリティが登場した。その最新コンテンツを体験できる場所として、ぜひ足を運んでみて欲しい。

ライブラリーが併設されていることもあり、VRに関する書籍も閲覧できる
ライブラリーが併設されていることもあり、VRに関する書籍も閲覧できる

 


 

■イベント概要
期間:2016年3月19日〜6月5日
※休館日 月曜日
会場:印刷博物館 1F P&Pギャラリー
場所:〒112-8531 東京都文京区水道1-3-3トッパン小石川ビル  TEL: 03-5840-2300(代)
アクセス情報:http://www.printing-museum.org/access/
主催:凸版印刷株式会社 印刷博物館
入場:無料(印刷博物館本展示場にも訪れる場合は、入場料が必要となる)
ウェブサイト:http://www.printing-museum.org/virtualreality/top.html