イベントレポート『わくわくソリューションラボ:製本教室』

seihon001月28日に開催されたOAC主催のわくわくソリューションラボに参加してきました。今回は、製本器具を使って手作業で角背と丸背の上製本を制作し、製本の仕組みと工程を学ぶ講座です。ご指導くださった方は、製本分野における都内唯一の認定職業訓「東京都製本高等技術専門学校」の先生と生徒さん達。現在はほぼ機械化されている製本工程ですが、実際に自分の手で作ってみると、手作業の大変さとありがたみに気づき、と同時に工作のようなおもしろさもあり、ほぼ並製の編集者にとっては感慨深いものがありました。
写真右は、本文の背の天地に貼り付ける花布です。かたまりからベリッと1枚はがし、短くカットして使います。

表紙まわりを作る

表紙まわりの材料は、クロス(布)や印刷済みの紙、そして表表紙・裏表紙・背表紙の芯紙です。クロスまたは紙の上に、ボール芯(板紙)を貼つけて作ります。上製本の一番の特徴は溝の部分です。クロスや紙を仕上がりサイズよりも少し大きめにカットし(写真左)、溝の部分を空けてのりで芯紙を貼り付けたら、周りの折り返しの部分を内側に貼りつけます(写真右)。
今回は『カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ事典2016』の表紙の色校を使用しました。紙の切断に機械を使っていますが、一枚切りならカッターで十分です。
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本文まわりを作る

本文まわりの材料は、綴じ済みの本文、見返し、花布、寒冷紗、しおり紐、クラフト紙です。まずは見返しの紙を2つ折りにし、表表紙と裏表紙にそれぞれ貼り付けたら、小口→天→地→小口を断裁して整えます。本文にしおり紐を挟んで、背に寒冷紗を貼り、背の天地に花布を貼ります。最後に、背全体にクラフト紙を貼り付けます。すべて貼り付けたら、木の道具で挟んでしっかり接着します。
ちなみに、角背の場合は、基本的に材料を切って貼っていくだけの簡単な作業ですが、丸背の場合は、小口側の本文を引っ張って背を丸い形にし、さらに背の端を木槌で叩いて耳を出す必要があります。この作業がなかなかのくせ者で、綺麗なカーブを作るにはかなり技術が求められることが分かりました。
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表紙と本文を合体させる

最後に、溝の凹部分にのりを付け、表紙と本文を合体させれば上製本の完成です。角背と丸背を作るのにかかった時間は合計2時間。もの足りないでもなく、大変過ぎるでもなく、大人の図工教室にちょうど良い体験でした。
製本作業に必要な材料や道具は、身の回りにあるもので代用でき、絵本のような薄い本なら本文を綴じるも難しくないので、小学生の自由工作にもピッタリなテーマではないでしょうか。

製本や本作りに興味を持たれた方、今後似たような講座がありましたら事前告知いたしますので、ぜひ参加してみてください。また、本Webで取り上げて欲しい体験型講座がありましたら下記の問い合わせ口までご連絡ください。お待ちしております。

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■イベント概要
わくわくソリューションラボ:製本教室
開催:2016年1月28日(木)18:00~20:00
会場:東京都製本高等技術専門学校