基礎力アップ!デザインの教科書【Photoshop】調整レイヤー/明るさの調整
グラフィック作成の定番ソフト、Photoshop、Illustrator、InDesignを初めて使う方のために、基本操作を体系的にまとめたガイドブック、『Photoshop+Illustrator+InDesignで基礎力を身につけるデザインの教科書』。本連載ではその書籍の中から、特に知っておきたい知識やテクニックをご紹介します。
●調整レイヤーを利用して画像補正を行ってみよう。
●調整レイヤーは補正した内容がレイヤー上に残るので、いつでも修正できます。
●「 明るさ・コントラスト」「レベル補正」「トーンカーブ」の3つのコマンドを体験しよう。
「 明るさ・コントラスト」で明るさを調整する
画像補正を行うコマンドは、イメージメニューから[色調補正]を選ぶと現れる各種コマンドで行います。もうひとつの方法として「調整レイヤー」を使う方法があります。「調整レイヤー」は、後で補正の修正ができる特徴があります。
画像を補正するコマンド
イメージメニューから[色調補正]を選ぶと現れるサブメニューから、画像補正の各種コマンドが実行できる。このコマンドで画像補正を行っても構わないが、一旦ファイルを閉じてしまうと、操作のやり直しや修正ができない
調整レイヤーのしくみ
レイヤーパネルのメニューから[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンから画像補正コマンドを選ぶと、画像補正を調整レイヤーで行うことができる。調整レイヤーは後で操作のやり直しや修正が可能だ
明るさ・コントラストの画像補正
画像の明るさを補正してみよう。レイヤーパネルの[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンをクリックし、[明るさ・コントラスト]を選ぶ。新規に調整レイヤーが作成され、属性パネルに明るさやコントラストを調整するスライダーが表示される
[明るさ]のスライダーを右に動かし、明るさを調整してみよう。補正した内容は調整レイヤーを選ぶことで、いつでも修正できる。また、目のアイコンをオン/オフすることで補正前と後の見映えを比較することができる
「 レベル補正」で明るさを調整する
明るさの調整を細かく行いたい場合は「レベル補正」を使うと便利です。レベル補正は、画像の明るさの分布が「ヒストグラム」のグラフで示されます。ヒストグラムはデジタル画像の明るさを確かめる指標になります。ヒストグラムの下にある黒、グレー、白の三角のスライダーを動かして、黒点、中間調、白点の位置を微調整できます。
「レベル補正」はヒストグラムを見ながら、黒、中間調、白の3 つのスライダーを動かして、画像の明るさを調整する。ヒルトグラムの山が右側に片寄っていると明るい画像、左側に片寄っていると暗い画像だ
レイヤーパネルの[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンをクリックし、[レベル補正]を選ぶ。属性パネルにヒストグラムと調整用のスライダーが表示される
黒のスライダーは画像の一番暗い部分の位置を決め、白のスライダーは一番明るい部分の位置を決める。中間調のスライダーを左に動かすと全体が明るく、右に動かすと全体が暗く見える
「 トーンカーブ」で明るさを調整する
「トーンカーブ」は、画像の色を確認しながら、個々のポイントで明るさを調整できるので、より細かな補正が可能です。トーンカーブはグラフで個々の明るさのポイントを定め、そのポイントを上下に動かして明るさを調整できます。ポイントは複数設定でき、個々に動かせるので、画像に沿った微調整が可能になっています。
トーンカーブのインターフェイスは図のようなグラフだ。初期は直線のグラフが表示されるが、直線上をクリックするとポイントが置かれる。そのポイントをつかんで上に動かすと明るく、下に動かすと暗くなる。左図のグラフでは、中間点にポイントを置き、さらに上に動かしているので、画像全体が明るくなる
レイヤーパネルの[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンをクリックし、[トーンカーブ]を選ぶ。属性パネルにトーンカーブのグラフが表示される。指先の形のアイコンのツールを選ぶと、画面上でクリックしてポイントの位置を指定することができる
上図は、鳥の羽の部分をクリックして、そのまま上方向にドラッグしたところ。マウスの動きに合わせて、グラフが変化するのが確認できる
基礎力アップ!デザインの教科書は、書籍『Photoshop+Illustrator+InDesignで基礎力を身につけるデザインの教科書』から一部の記事を転載して掲載しています。
定価 2,700円(税込)
ISBN 978-4-86246-389-0
発行・発売 ボーンデジタル
はじめてAdobeのアプリケーションに触れる方を対象に、グラフィックソフトウェアの定番であるPhotoshop、Illustrator、InDesignの3大アプリを、デザイン制作を通じて基礎から学ぶことができる。