基礎力アップ!デザインの教科書【基礎知識】作業で使用する単位の設定

グラフィック作成の定番ソフト、Photoshop、Illustrator、InDesignを初めて使う方のために、基本操作を体系的にまとめたガイドブック、『Photoshop+Illustrator+InDesignで基礎力を身につけるデザインの教科書』。本連載ではその書籍の中から、特に知っておきたい知識やテクニックをご紹介します。

学習のポイント

● ポイント、級、歯、ピクセルなど、デザイン作業で使用する代表的な単位を覚えましょう。
● 作業中に使用する単位は、作業の前に環境設定で指定しておきます。
● パネルやダイアログボックスで数値入力する場合は、単位を指定して入力できます。

デザイン作業で使用する単位

デザイン作業で使用する単位には以下のものがあります。

ミリ、センチメ−トル
「ミリ(mm)」や「センチ(cm)」はメートル法に沿った単位です。紙媒体の仕上がりサイズや、オブジェクトの位置を座標値で指定する際に使用します。

ポイント(pt)
「ポイント(pt)」は欧米で利用される単位で、文字サイズや線幅などを指定する際に使用します。ミリに換算する場合は1pt=0.3528mmで計算します。

級(Q)、歯(H)
「級(Q)」「歯(H)」は日本で生まれた文字の単位です。「級」は文字サイズの指定、「歯」は行送り、次送りを指定する際に使用します。ミリに換算する場合は1Q=1H=0.25mm(1/4mm)で計算します。4Q=4H=1mmなのでミリ換算しやすい特徴があります。

ピクセル(px)
「Pixel(px)」はWeb画面をデザインする際に利用します。ピクセルはビットマップ画像の最小単位の「画素」のことで、パソコンやスマホの画面表示に用いられます。ピクセルには大きさの規定はなく、画像解像度で大きさが決まります。画像解像度は、1インチあたりに並ぶピクセル数(Pixel PerInch=PPI)で、値が大きくなるほどピクセルは小さくなります。

ポイント(pt)と級(Q)・歯(H)

InDesign で文字サイズをポイント(pt)、級(Q)でそれぞれ指定した。文字サイズは文字の周囲を囲む仮想ボディ(青い線の四角形)の高さで表される。級(Q)で指定する場合、行送りは「H」の単位を使用する

ピクセル

Illustrator で文字サイズをピクセル(px)で指定した。画面表示でピクセルプレビューにして画面表示を拡大するとピクセルの小さな四角形が確認できる

環境設定で使用する単位を設定する

定規に使用する単位や、線幅、文字サイズなどに使用する単位は個々に設定できます。[環境設定]ダイアログで単位に関する項目を選び、線や文字などに使用する単位を変更してみましょう。印刷物を作成する場合と、Webページを作成する場合とで、単位の切り替えが必要になりますので、この工程は重要です。

Illustrator では、[ 環境設定] →[ 単位]を選び、ダイアログボックスを表示する

単位の設定項目は、[一般][線][文字][東アジア言語のオプション]の4種類がある。ドロップダウンリストでそれぞれの単位を選択して設定する」

印刷物を制作する場合の単位指定の例

印刷物を制作する場合には上図のような指定を行うのが一般的。これらの設定は決まったルールはなく、会社によりルールが異なる場合がある。日本の印刷・デザイン業界では[文字:級][東アジア言語のオプション:歯]を指定する場合が多い

Webページを制作する場合の単位指定の例

Web ページを制作する場合には上図のような指定を行うのが一般的。ピクセルを基準に設定することが多いが、文字の単位にポイントを使用する場合もある。画面表示をピクセルプレビューにすることで、Web上の見映えを正確に把握することができる

入力ボックスで単位を指定する/四則演算して数値入力する

パネルやダイアログボックスの入力ボックスに数値でサイズを指定する場合がありますが、このとき数値の後に「mm」「pt」「Q」「H」「px」と入力して、単位を指定することができます。入力を確定すると、演算が行われ、環境設定で選んだ単位で表示されます。また「+」「−」「×」「÷」の四則演算を行うこともできます。

単位を指定して入力する

Illustrator の文字パネルで、文字サイズの入力ボックスに「10mm」と入力してreturnキーを押す

文字サイズ変わり、入力ボックスには環境設定で指定されている単位で表示される(ここではQ に換算された)

四則演算を実行して入力する

Illustrator で四角形を作成し、変形パネルで、[W]の入力ボックスに「10mm*2」と入力してreturn キーを押す。「* 」(アスタリスク)は掛け算を実行する記号で「× 2」を表す

四角形のW(幅)の値が2倍になった。そのほか、足し算は「+」、引き算は「−」、割り算は「/」を入力して演算が可能

INFORMATION
基礎力アップ!デザインの教科書は、書籍『Photoshop+Illustrator+InDesignで基礎力を身につけるデザインの教科書』から一部の記事を転載して掲載しています。

『Photoshop+Illustrator+InDesignで基礎力を身につけるデザインの教科書』
定価 2,700円(税込)
ISBN 978-4-86246-389-0
発行・発売 ボーンデジタル
はじめてAdobeのアプリケーションに触れる方を対象に、グラフィックソフトウェアの定番であるPhotoshop、Illustrator、InDesignの3大アプリを、デザイン制作を通じて基礎から学ぶことができる。